アカネの勢いに押されて、僕はまた席に座った。


「なんでそんなに興奮してるわけ? 関係ないんでしょ?」


アカネはハンバーガーを掴むと、一口食べた。


「じゃあ逆に聞きますけどぉ、新田智則はこのままニートでいいんですかぁ?」


「それは……良くはないさ。もちろん僕だって就職したい気持ちはある。だけど無理なんだよ」


「どうして無理って決めつけるんですかぁ?」


僕はハンバーガーにそっと手を伸ばしたが、見事撃退された。


「精一杯やってもダメだったんだよ。人と話すのが苦手なんだ」