これで
葉月・真琴・優奈・祐希・智・私の
全員が集まった。


「では!いざ、出陣!!」

「おーっ!!!」


みんなで拳を空に突き出した。


「でもさぁ…、こんな真っ暗闇の中、迷わずに行けるかなぁ?」


優奈が拳をゆっくりと下ろしながら、
不安そうにぽつりと言った。


すると


「そう言うと思って!じゃーん!!」


智が背負ってきたカバンの中から
懐中電灯を取り出した。


「おぉ〜!!」

「ちゃあーんと電池もあるぞ」


関心する私たちの目の前で、
智は偉そうに懐中電灯を
チカチカさせて見せる。


「さっすが智♪」


祐希が智の左肩を
ぽんぽんとたたいた。


更に偉そうにいばる智。


私は横にいる優奈を見た。


優奈は案の定、智を
見つめていた。


だけど…目が少し…
いつもと違う。


何かを決意したような…


「優奈?」


私は優奈の目の前に
手を持っていってひらひらさせる。


「えっあっ何?」


はっと我に返った様子で
私のほうを振り向く優奈。