「葉月、先生好きになるなんて本当変わってるよね〜」


「確かに!それ聞いた時えっ!?て思ったもん」


葉月が言っていた
『みんなからかうから』の
『みんな』が真琴と優奈だってことがわかった。


優奈は恋愛とか分かんないから
まだわかるけど、
真琴、あんた自分恋してて
葉月の気持ちわかんないの!?
って思う。


「うるさいなあ」


葉月はお弁当をさっさとしまい
遠く離れた自分の席に
お弁当をしまいに行った。


「…キレてんのかな」


「わからん」


2人の無神経さに
呆れて言葉も出ず、
私はお弁当をしまい
葉月の元に向かった。


「…葉月」


「好きな人先生って…変わってる!?そんなに変!?恋愛に年の差なんて関係ないじゃん!!」


葉月は早足で教室を出て行った。


「待ってよ葉月!」


私はさっさと歩く葉月に
追いつこうと走った。


そして葉月の隣に来たところで
葉月に合わせ足を早足にする。


「あの2人は無神経だから!自分と少し違うとごちゃごちゃ言うだけだよ!」


私は葉月の足を止めようと
必死に声をかけた。


すると葉月の足はピタリと止まった。


私は葉月の怒りが
収まったと思ったが…。


「葉月…っ」


「あれ…」


「え?」


葉月が見つめる先には…
田崎先生がいた。