なぜ好きではないかって?
…何でだろ。


先輩があんなイヤミそうな
彼女と付き合っていたから?


私は、
うわ〜先輩って
こんなヒトが趣味だったんだ〜って
幻滅したのかな。


よく分からない。


恋になると、私は自分の気持ちが
よくわからなくなる。


みんなも、そうなのかな?


「あっ!!やばっ集合時間とっくに過ぎてるよっ!!!」


葉月が左腕に
キラリと輝く時計を振りかざして
そう言った。


「うそっ!!!やばっ」


慌てて荷物をまとめる
私たち。


荷物が無造作に詰め込まれた
リュックを片手に、
ダッシュで集合場所に向かう。


集合場所には皆は居らず、
代わりに先生が1人
仁王立ちをしていた。


田崎先生だ。