「べっ別にひがんでないしっ」


「ひがんでんじゃん」


「…うっうるさい!!」


優奈はそう言うとスピードを
出して走り出し、
私と真琴が隠れていた
ドアを開けた。


「あっ…」


「……」


会話を聞いていた事を知ると
優奈は更にスピードを上げて
教室へと走っていった。


「由香!!真琴!!」


教室に戻ろうとドアを開け
私と真琴を見つけた葉月は
すっきりとした表情をみせた。


「言っちゃった☆」


「…葉月ぃ…」


「ちょっ由香!?」


私は由香に泣きついた。


葉月は私の気持ちを
わかってくれてた…。


こういうのを
『本当の友達』というんだね。


わんわん泣く私を見て
葉月と真琴はくすくす笑った。