教室に戻ると、1番に
机に伏せる優奈が目に入った。


「優奈!」


私たちは優奈に駆け寄る。


優奈は机に伏せたまま
私たちの声に
びくともしなかった。


…きっと、さっきの告白を
聞いてたんだろう…。


「優奈…」


私が優奈の腕に触ろうとした
その時


パンッ


「触るな!」


優奈は机から頭を上げた。


「……由香、智と付き合っちゃえば」


「…優奈…」


優奈はそう言うと席を立ち上がり
教室を出て行った。


「…なにあの態度!!由香は別に悪くないじゃん!!」


葉月が教室を出て行った優奈に
向かって言う。


真琴が苦笑いする。


…優奈…。


私はただ下を向いて黙っていた。