『あ、俺祐希だけど』


「祐希!?」


真琴がすごい声で
布団から起き上がった。


一瞬ビクっとした私たち。


「なななんで番号知ってんの」


『智に聞いた』


「あっそそうなんだ?」


『うん。あ、…勝手に聞いてごめん』


「うっううんそんなの全然」


祐希と電話できて嬉しい?


緊張しながら
ケータイの向こうの彼に
話し掛ける真琴をみて
クスッと笑う私。


「で…今日はどうしたの?」


『あっあのさ、祭りとか好きかな』


「え?祭り?うん好きだよ!」


『よかった〜♪』


安心したように言う祐希。


『実はさ〜、うちの父ちゃんが経営してるとこの会社が8月に大きな祭りを開くらしいんだよ。それでその祭りの一大イベントである盆踊りなんだけど、人数が足りなくてさ〜…父ちゃんに誰か踊れそうなコ探してくんないかって言われて…』


「え?…とゆうことは私が盆踊り踊るの?」


『ダメ…かな?』


「え…私でいいんだったら」


『ほんと!?』


「うん」


『ありがとう!!』


祐希が嬉しそうにお礼を言った。