それから私たちはタレコーナー
に行き、タレをカゴに入れ
レジに続く行列に並ぶ。


「由香たちは荷造り台で待ってて」


葉月が真琴とカートを交代して
レジの向こう側にある
荷造り台を指差した。


「わかった」


私と真琴は荷造り台で待つ。


「ねーねー、もうすぐ夏休みだよね〜」


行列に並ぶ葉月を見ながら
真琴が
夢みる乙女のように言った。


「ああ、そうだね☆ってかその前に校外学習あるぢゃん」


「あっホントだあ♪」


一瞬ひらめいたような顔をすると、
また夢みる乙女の顔に戻る真琴。


「どうしたの?」


記憶が飛んだような
真琴の目の前で手を振る私。


「だってぇ〜、嬉しいぢゃん!祐希と1泊2日一緒なんだよお〜!?も〜やばいやばい」


沸騰したヤカンのように
顔を赤くしていく真琴。


そこに


「なに赤くなってんの?」


葉月が買ったモノが入ったカゴを
私と真琴の前にドカッと置いた。


「いや〜なんか今浮かれちゃってて」


苦笑いで葉月に言う私。


「後で聞いちゃるから☆」


「はあ〜い♪」


ご機嫌な真琴。


私は買った肉と
タレが入った袋を持ち、
2人と共にスーパーを出た。