脚を走らせて、約30秒。


先輩がサッカーを
しているという校庭についた。


えーと……先輩は…

……………

………………いた!!!


ボールを楽しそうに蹴りながら
汗をかく先輩を見つけて、
私は一気に心拍数が上がった。


と同時に、自分の顔が
一瞬にして赤くなるのが分かった。


………ヤバい……


先輩、カッコよすぎる……。


私がひとりで舞い上がっていた
その時


ジャリ…


「カッコいいね。先輩。」


え……


「ね。」


「……岡野さん…」


私の横に立ち、私に
そう話しかけてきたのは、


・・
あの岡野さんだった。


「あっ、ボール取られちゃった。ふふっでもカッコいい♪」


私の横で、先輩をみて
くすくす笑う岡野さん。


「あの……私に…何か用?」