「だって…有り得ないでしょ!!そんな所で働いてるなんて…」


「ホントなんだって!…んもうっ、信じないならいいよっ!!」


優奈は一向に信じようとしない私に
呆れたのか諦めたのか、
すこし拗ねたようにそっぽを向いた。


だって…普通は有り得ないでしょ?


……普通じゃないのかな…。


「あっ葉月!!おはよ〜」


「おはよ〜☆」


優奈が手を振るほうを振り返ると、
そこにはすっきりとした様子の
葉月がいた。


「おはよう由香」


私に笑顔で挨拶をする葉月。


「おはよ♪あっこれ、うちのお母さんが葉月のお母さんにって…」


私は先ほどお母さんから預かっていた
妙な包みを葉月に手渡した。


「おっ?なんかわかんないけど、了解〜」


葉月はその妙な包みをしばらくの間
じろじろ眺めると、
鞄の奥の方に丁寧にしまった。


「ねぇねぇ葉月、聞いてよ!!由香ってばさ〜」


優奈が私と葉月の間を分けて入る。


「どしたの」


「それが由香がさ〜…」


優奈は葉月に
先ほどのことを話し始めた。