学校に着くまでの間、
私は昨日の事について考えていた。


そういえば……

前にお弁当のときに話題に出た時、
葉月、やたら嫌ってそうだった…。


それって…私が知らない岡野さんを
知っていたからかな…。


そもそも私、岡野さんと
面と向かって話したことないな…。


なんか岡野さんて…暗い感じだったし。
謎みたいなところあったし…。


今度…ちゃんと話してみようかな。


そしたら何か分かるかも。


「おっはよ!!由香」


「わぁっ!!おはよっ」


考え事をしていた私に、
いきなり飛びついて
挨拶をしてきたのは、
優奈だった。


「どうしたの〜?朝からコワい顔して」


優奈が私の顔を覗き込む。


「べつに?考え事してただけだよ」


「ふぅーん…。何考えてたの?」


由香にしては珍しい、というような様子で聞く葉月。


「…ちょっと…同じクラスの岡野さんの事」


私がそう言った途端、
優奈は目を見開いた。


「岡野ぉ!?」