私は恐怖を隠すことが出来ぬまま、
ゆっくりとふり返った。




そこには…………




「…………えっ…え?」


「お前…上野じゃねーか!?何してんだこんな時間にこんな所で!!!」


懐中電灯を片手にもった、
うちの担任がいた。


「由香〜、宝あったか…」


私に嬉しそうな顔で駆け寄ってきた
智の目は、
すぐさま担任をとらえて青ざめた。


「あっ…やっ…先生その…」


「ほほぅ…どうゆう事か説明してもらおうか」


「………………」








こうして、私たちの
宝探しは最悪の形に終わった。


次の日の朝、私たち6人は
旅館の入り口の固い石段の上で、
正座をしながら、
ながーいながーい説教を受けたんだ。