「まぁまぁ、トシに斎藤君それと藤堂君。とりあえず落ち着きたまえ。天宮君が困っているだろう」

近藤さんの一言で、とりあえず三人の睨み合いは終わりを迎えました。

でも、左腕は土方さん、右腕は斎藤さんに捕まれ、頭の上には藤堂さんの手が乗っています。

隙を見て逃げようと思ったのですが、無理ですね。

「三人で睨み合いをしてもしょうがないだろう?ここは天宮君自身に決めてもらおう。なっ、天宮君もそれがいいだろう?」

「……そうですね」

「では、明日から天宮君には、一日ごとにそれぞれの隊に仮入隊をしてもらう。それでいいな?」

近藤さんの提案により、私は無事解放されました。

部屋に戻り、畳にうつ伏せに倒れ込むと、瞼が重くなってきました。

「師匠」

私、過去の貴方に嫌われてしまいました。

師匠の未来を変えられるか、正直不安で仕方がありません。

これからどうしたらいいでしょうか……?

部屋に置いてある小さな文机に手を伸ばし、その上から師匠から頂いた手紙を手に取った。

手紙を開き、中の文字に目を通した。

「師匠……」

師匠の手紙を読むと、不思議に大丈夫だと言う感情が芽生えてくる。

私は師匠の手紙を胸に抱きながらゆっくりと目を閉じました。