カラン……と音を立てて床に落ちる木刀。
荒い息を整えながら私は両手をグッと握りしめた。
さっきは無我夢中だったからよく覚えてないけど、これだけは分かる。
私は若い師匠に勝った。これで、1番隊に入隊できる。師匠の近くにいられるんだ!
「総司が負けた?」
「嘘だろ……」
試合を見ていた人たちが唖然としていました。若い師匠も信じられないというように私を見ている。
「天宮」
「斎藤さん!私っ、ふぎゅぅ!?」
斎藤さんに声を掛けられて振り返った途端、額に手刀が降ってきました。
あまりの衝撃に目の前がチカチカとハレーションを起こしています。
「総司の三段突きに立ち向かう馬鹿がどこにいる。あれほど肝が冷えた瞬間はなかった」
「ごめんなさい……。でも、1番隊の組長さんに実力をみせるには三段突きを防ぐのが一番の方法だと思ったんです。ふぎゅ!」
もう一発手刀をもらってしまいました。
うぅぅ……、痛いです。
あまりの痛みに涙目になっていると、近くから凄まじい殺気を感じた。
「総司!」
近藤さんの叫ぶ声が聞こえます。若い師匠をの方を見ると、その手には弾いた木刀が握られていました。
「よくも近藤さんの前で恥をかかせてくれたね。まぐれで勝ったのがそんなに嬉しいの?」
私に向けられる鋭い殺気。
あまりの殺気に足が竦み、奥歯が震えた。
「もう一回、僕と勝負をしようよ。今度は絶対に僕が勝つから。ねぇ、良いでしょ?」
「え、あ……」
「まぁ、君の答えなんて最初から聞く気はないけどね!」
私に向けて振り上げられる木刀。
反射的に目をギュッと硬く閉じた。
荒い息を整えながら私は両手をグッと握りしめた。
さっきは無我夢中だったからよく覚えてないけど、これだけは分かる。
私は若い師匠に勝った。これで、1番隊に入隊できる。師匠の近くにいられるんだ!
「総司が負けた?」
「嘘だろ……」
試合を見ていた人たちが唖然としていました。若い師匠も信じられないというように私を見ている。
「天宮」
「斎藤さん!私っ、ふぎゅぅ!?」
斎藤さんに声を掛けられて振り返った途端、額に手刀が降ってきました。
あまりの衝撃に目の前がチカチカとハレーションを起こしています。
「総司の三段突きに立ち向かう馬鹿がどこにいる。あれほど肝が冷えた瞬間はなかった」
「ごめんなさい……。でも、1番隊の組長さんに実力をみせるには三段突きを防ぐのが一番の方法だと思ったんです。ふぎゅ!」
もう一発手刀をもらってしまいました。
うぅぅ……、痛いです。
あまりの痛みに涙目になっていると、近くから凄まじい殺気を感じた。
「総司!」
近藤さんの叫ぶ声が聞こえます。若い師匠をの方を見ると、その手には弾いた木刀が握られていました。
「よくも近藤さんの前で恥をかかせてくれたね。まぐれで勝ったのがそんなに嬉しいの?」
私に向けられる鋭い殺気。
あまりの殺気に足が竦み、奥歯が震えた。
「もう一回、僕と勝負をしようよ。今度は絶対に僕が勝つから。ねぇ、良いでしょ?」
「え、あ……」
「まぁ、君の答えなんて最初から聞く気はないけどね!」
私に向けて振り上げられる木刀。
反射的に目をギュッと硬く閉じた。