斎藤さんの煌めき最大出力の微笑みに目を細めていると、小さな組長藤堂平助さんがやって来ました。

「天宮ァ、何色目使ってるんでい」

「私がいつ、どこで、誰に色目使ったんですか?」

「天宮が今、ここで、斎藤君にでさァ」

「色目なんて使っていません。さっきの私の目が色目だと言うのなら、藤堂さんの目は変です。医者に行くことをお勧めしますよ」

「言ってくれるじゃねェか天宮ァ」

藤堂さんが額に青筋を浮かべた途端、私はサッと身構える。

そして、生きている師匠との戦いの前に、藤堂さんとの戦いが幕を開けようとした瞬間、バコッと鈍い音が道場に響き渡りました。

「っ~~~!」

「何やってんだ平助!天宮は総司と試合すんだろ!なのに何でおまえと決闘が始まろうとしてんだ!!」

藤堂さんの頭に土方さんの鈍器のような拳が降り注いだのです。

殴られた藤堂さんは涙目です。

「だってよ土方さん、コイツが」

「これ以上ガタガタ抜かすなら、明日までの提出書類十倍に増やすぞゴラァ!」

「……」

さすがは土方さん。立場を利用して上手く藤堂さんを黙らせた。

まぁ、上手く立場を利用したと言うより、職権乱用ですね。