でも……。
「それでも私は、1番隊に入りたいです」
1番隊に入って師匠の近くにいたい。そして師匠の未来を変えたい。
袴に皺が出来るほどギュッと握りしめて言えば、土方さんは少し驚いた表情をしていた。
そして、袖から煙管を取り出して火を点けると、煙を吐き出した。
「おまえならそういうと思ってよ、1番隊の組長におまえと試合するように言っておいた」
「え?」
「1番隊の組長に天宮の実力も知らず、入隊の拒否するなと言ったんだ。おまえの実力なら女であっても隊士として十分に活躍できる。
実際に試合をした俺が言うから間違いない」
「土方さん……」
私は嬉しさのあまり土方さんの名前を呼ぶことしかできませんでした。
土方さんが私にチャンスを与えてくれた。このチャンスを無駄にはできない。
「土方さん、ありがとうございます!」
「別に礼を言われるようなことはしてねえよ。俺は思ったことをそのまま口にしただけだからよ」
再び土方さんが煙を吐き出した。
部屋の中が煙の臭いで少し鼻につくけど、今は気にならなかった。
「ちなみにその試合はいつなんですか?」
「この後すぐだ」
「はい?」
「道場に組長を待たせてあるからさっさと準備しろ」
そう言って土方さんは部屋から出て行きました。
ひとり部屋に取り残された私は呆然としていました。
私、今から生きた師匠と戦うんですか?
いつも幽霊の師匠にボコボコにされていた私が、今から生きた師匠と戦う?
ハッキリ言って無理ですよね。
だから色々作戦を練ろうと思っていたのに、その時間すらないなんて、最後の望みが薄くなっていくのは気のせいでしょうか?
……でも、土方さんがくれたチャンスだ。
師匠に実力を認めて貰えなければ1番隊に入隊できないし、何より土方さんに申し訳ない。
私は両手で自分の顔を挟むようにして叩き、気合を入れました。
土方さんが作ってくれたチャンス。天宮蒼蝶、全力で有効活用させて頂きます!!
「それでも私は、1番隊に入りたいです」
1番隊に入って師匠の近くにいたい。そして師匠の未来を変えたい。
袴に皺が出来るほどギュッと握りしめて言えば、土方さんは少し驚いた表情をしていた。
そして、袖から煙管を取り出して火を点けると、煙を吐き出した。
「おまえならそういうと思ってよ、1番隊の組長におまえと試合するように言っておいた」
「え?」
「1番隊の組長に天宮の実力も知らず、入隊の拒否するなと言ったんだ。おまえの実力なら女であっても隊士として十分に活躍できる。
実際に試合をした俺が言うから間違いない」
「土方さん……」
私は嬉しさのあまり土方さんの名前を呼ぶことしかできませんでした。
土方さんが私にチャンスを与えてくれた。このチャンスを無駄にはできない。
「土方さん、ありがとうございます!」
「別に礼を言われるようなことはしてねえよ。俺は思ったことをそのまま口にしただけだからよ」
再び土方さんが煙を吐き出した。
部屋の中が煙の臭いで少し鼻につくけど、今は気にならなかった。
「ちなみにその試合はいつなんですか?」
「この後すぐだ」
「はい?」
「道場に組長を待たせてあるからさっさと準備しろ」
そう言って土方さんは部屋から出て行きました。
ひとり部屋に取り残された私は呆然としていました。
私、今から生きた師匠と戦うんですか?
いつも幽霊の師匠にボコボコにされていた私が、今から生きた師匠と戦う?
ハッキリ言って無理ですよね。
だから色々作戦を練ろうと思っていたのに、その時間すらないなんて、最後の望みが薄くなっていくのは気のせいでしょうか?
……でも、土方さんがくれたチャンスだ。
師匠に実力を認めて貰えなければ1番隊に入隊できないし、何より土方さんに申し訳ない。
私は両手で自分の顔を挟むようにして叩き、気合を入れました。
土方さんが作ってくれたチャンス。天宮蒼蝶、全力で有効活用させて頂きます!!