分かってます……頭では分かってるんですけど、どうしても小競り合いになってしまいます。

「うぅぅ~」

「ほらほら、どうする?これが本物の刀だったら斬られるよ」

組長が笑みを浮かべながらさらに体重を掛けてきます。

組長のイジワル!!

「ぅ……」

段々手に力が入らなくなり、体が少し反り返った瞬間

「っ……あぁぁあぁぁ!!」

「うわっ!」

大阪で起きた岩城升事件の時の様に全身に力があふれた。

組長の体を押し返し、すぐさま私は木刀を振るった。組長は顔を歪めながら私の攻撃を防ぐ。

組長は私の猛攻の一瞬の隙をついて攻撃をしてくるけど、その攻撃もコマ送りの様にゆっくりに見える。

難なく組長の攻撃を躱し、私は素早い動きで背後をとった。

そして私は流れる様に背後から攻撃をしようとしました。でも、それよりも早く組長が振り返り

「僕は負けない!!」

「ふぎゅ!!」

私の頭に木刀を当てました。ギリギリのところで木刀で防いだ私ですが、ちょっと当たってしまいました。

「あ゛ぁぁ~……」

絶対たんこぶが出来ました……。