「あぁ~。蓮まぢか~。」

後ろからそんな声が聞こえた。

「蓮?」

誰だよそいつ。

「あ、ごめんね!麻里ちゃんだよね?さっき倒れた君の親友、雅ちゃんをお姫様抱っこした男が蓮だよ~。龍崎蓮。蓮イケメンでしょ~。」

確かにイケメンだよ。
でも。

「でも。なんであたしたちの名前知ってるの?」

そう。そこが疑問。今日同じクラスになったばっかりだ。

「んー。あなたたち二人ともべっぴんさんで目立つから。
それに、蓮、あの雅ちゃんって子気に入ったみたいよー。」

「気に入ったとしてもその蓮ってやつには雅は近寄らせない。
そいつのせいで雅が傷ついた顔見たくない。
あの子の傷ついた顔なんてもうみたくないのよ。」

「ふーん。麻里ちゃんってホントに雅ちゃんが大切なんだね。でもね、俺もね、蓮のダチだからさ、蓮の見方するよ?そこんとこよろしくー!
あ!あと俺麻里ちゃんのこと気に入っちゃったー!んじゃそこもふまえてよろしくね麻里ちゃん?♡」

「てか、あんたの名前を教えなさいよ!」

「麻里ちゃんも俺のこと気に入っちゃった感じ~?付き合っちゃう~?」

はあ?こいつバカなんじゃないの?

「付き合うわけないでしょ!はやく名前!」

「俺はね~相澤葵だよ~。
んじゃまたね~麻里ちゃん♡」

葵か。確かにイケメンだけどチャラそう。
私そういう人苦手だな~。

でも、パーマがかかった藍色の髪は葵に似合っている。そして、青色の目の色。
すごく綺麗な瞳してる。
まるで吸い込まれそうなくらいまっすぐした瞳。

いや、別に気になるわけじゃないけど。。

そういや、雅!!
あれから時間ずいぶんたった気がするわ!早くいかないと!!