「や、やべぇー。雅ちゃん。部長より上手い。何あの動き見たことない。
てか、奏より上手いかも知れねぇー。」


「当たり前だ。あいつの実力なめんな。
あいつは、小さい頃からバスケ好きで毎日、毎日練習してたんだよ。
バスケバカっていうもんじゃねぇーくらい、ドがつくほどのバスケバカだったんだ。でも、今のあいつ体力落ちて完全に戻ったあいつじゃねぇーけどな。」

「え!あれで体力落ちたって、雅どんだけなんすか!」



「ハァッハァッハァッ」

やばい、だいぶ体力落ちた。
全然動けない。
でもすごく楽しい…!!

ごめん。悠。またバスケをやりたいんだ。
許して。勇気がでたら、強くなれたら、会いに行くから…

待ってて。

「雅やるわね!ハァッ
久しぶりに、楽しい試合したわ!」

「先輩こそ!
すごいですよ!!」

「いや、凄くないわよ私は。
見て。私たちのチーム負けたの。
あなたの実力は確かよ。
これからもよろしくね?」

「はい!よろしくお願いします!!」

やばーい!部長さんに褒められたー!

でもね、ホントにこの部長はすごいと思ったんだ。

ここまで、チームを大きくしたんだ。
そして、ここのバスケを全国No.1にしたんだ。

今の私にはそんな力はない。
今の私は、独りよがりのバスケなんだ。
あのときの仲間のことを考えて、指令を出してたあのときとは…


全く違うんだ。