「お疲れ様でした、響先輩!」 試合終了の笛が鳴り、 一休みしながらスパイクを脱いでいるときだった。 目の前に飲料水が入っているコップを持ち笑顔で差し出す少女。 「ありがとう」 一年前に連絡をとらないから、と元カノに振られた俺はそこから女子と話すのが得意ではない。 何か言おうとためらっているうちに、少女は他のメンバーにまた配りに行った。