村田は、がんにおかされているらしい。 そう聞かされた。 信じれるはずがない。だってあんなに元気だったのに。 「初期がんらしかったが、今回復もみられてない。病院で寝たきりらしい。お見舞いに行ってやったれ。」 そう言って監督はミーティングルームを出た。 部屋はそのまま沈黙を続けた。 部屋の白い壁が清潔すぎて気持ち悪く見える。 俺が頭の中でぐるぐる回っているのはただ村田の笑顔だった。