「もう、つれないなぁ~。晴山さん、一応自己紹介お願いしてもいい?」


「えっ、あ、はいっ!
は、はじめまして、晴山明李といいます。今日は呼んでいただいてありがとうございます。よろしくお願いしますっ」

ぺこり、と皆に向かって頭を下げた晴山さんに、パチパチと拍手が起こる。

挨拶は緊張したような声色の晴山さんだったけど、あたたかく迎え入れるメンバーの雰囲気に安心したように、その拍手に応えてふわりと笑った。


ケーキに刺さったろうそくに火をつけて、ハッピーバースデーの歌を歌い、陽が灯った炎を見事に全て吹き消して。

そして本格的にパーティーが始まると、陽に促されて食べ物を自分の皿に取り分けていた晴山さんは、一口、その料理を口に運んだ瞬間、ぱぁっと表情を輝かせた。


……相当美味かったんだな。

あまりにもわかりやすい反応に、思わず笑ってしまった。