「今週の土曜日、陽の誕生日会があるんだけど」

「うん」

「陽が、あんたも連れて来いって」


私が?

志賀先輩の、誕生日会に?


「……え?」

「あんたのこと、気に入ったらしいよ」


気に入っ……!?


「え、えええ!?遠慮しとくよ!だってそれ、生徒会で集まってパーティーするって言ってたやつでしょ?私が行っても迷惑になるだけだよ!」

生徒会のメンバーのなかでちゃんと話したことがある人って、たぶん速水くんだけだし……!


「俺もやめとけって言ったんだけど、陽がどうしても、って聞かないんだよ。生徒会のメンバーも面白がって連れて来いってうるさいし。俺の女友達、ってのが珍しかったらしくてさ」


速水くんの女友達、なんていう認識を得ているのが自分だなんて、すごくすごく違和感。


「無理してまで来なくてもいいとは思うけど、行かないっていう返事を陽に伝えたら、陽のほうからも直接話が行くと思うよ。あいつ、一度決めたらしつこいから」

「……私、志賀先輩に直接お願いされたら断れない自信があるよ……」

「それなら初めから行くって言っとけば?」


平然と言う速水くんを、少し意外に感じてしまった。

私が生徒会の集まりに参加することに、速水くん自身は抵抗とか感じないのだろうか。