一度言葉を切り、そして改めて、大きく息を吸う。
緊張で強張っているであろう表情を、精一杯、微笑みに変えた。
「正直、今でもそんな思いは消えません。
きっとこれからも、劣等感に押しつぶされそうになったり、自分のふがいなさに泣きたくなるときもあると思います。
……だけど、頑張ることに決めました。こんな私をあたたかく迎えてくれた新しい仲間と一緒に、私を選んでくれた生徒会長を支えるために、私なりに頑張っていきたいと思います。
皆さんから見て、私はとても頼りない副会長かもしれませんが、厳しくも温かく、見守っていただけたら嬉しいです。
一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします!」
挨拶を終え、深くお辞儀。
パチパチと温かい拍手が耳に届いた。
最後まできちんと言えたことに安心して、大きな拍手をもらえたことが嬉しくて。
胸がいっぱいになってしまう。