そのことに対して不満なんか持ったことはないけど、たった1年の年の差が、時々ひどくもどかしく、とてつもなく大きな障害のように思えるときがある。

それが我慢できなくなった結果、叶う望みのない告白なんていう暴挙に出てしまったのが、つい最近のことだ。



誰の前でも自分らしく、凛々しく、背筋をまっすぐ伸ばして、しっかりと前を見て。

そんな陽に惹かれ、憧れた。


俺がどんなにふたりの距離を詰めようとしても、踏み込めば踏み込むほど、陽は俺から離れていくことには気付いている。

でも、それでも。
手に入らないものほど欲しくなるのは、仕方のない心理なのかもしれない。





「……あれ、晴山さんは?」


パーティーが始まってからしばらくして、ふいに晴山さんの姿を見かけないことに気が付いた。

リビングの一角の床にボードを広げ、人生ゲームを始めていたメンバーに聞いてみるけど、みんな「そういえば」と首を傾げていて、俺は思わず息を吐いた。