その後合コンも終了になり、高木君も帰りの方向が一緒だからと家まで送ってくれることになった。
「へぇ~!!葛西さんって一人暮らししてるんだ」
「うん。あまり広くないアパートなんだけどね」
話はどこに住んでるかっていう内容になり、私は高木君に一人暮らしをしていることを教える。
「高校生で一人暮らしなんて大変じゃない?」
「まぁ、楽じゃないけど慣れたら意外と快適に過ごせるものだよ!」
一人暮らしだと聞いた高木君は心配してくれたが、私は軽く笑って大丈夫だと答えた。
初めて会った私を心配してくれるなんて、高木君は良い人だ~。
それに比べてあのヨウとかいう男、せっかく助けたのに逆ナン呼ばわりしやがって……高木君を見習って欲しい!
なんてもう二度と会うことのない彼を思い出し腹を立てていると、いつの間にかアパートに着いてしまった。
「送ってくれてありがとう!じゃあ、私はこれで……」
私はそう言って高木君に送ってくれたお礼をし、アパートに帰ろうとする。
しかし……
「ねぇ?葛西さんの部屋ってどんな感じなの?」
「えっ?」
「俺、女の子の部屋って入ったことないから、葛西さんの部屋を見てみたいな~」
高木君は帰ろうとする私の手を掴むと、ニッコ リと笑いながら部屋に入りたいと言い出した。