「葛西さんだよね?」
「はっ、はい!」
「隣、良いかな?」
そんな時、突然私に1人の男の子が話し掛けてきた。
私は驚きながらも断る理由もなかったので、少し横にずれて彼の座るスペースを作る。
「さっきも自己紹介したけど改めて……。俺、高木って言います。ちょっとワケあって合コンに遅刻したから話についていけなくてさ……。話相手になってくれるかな?」
「はい!私で良ければお相手します!」
学校で居残りさせられてて遅刻した高木君。
独りでどうしようか悩んでいた中で話し掛けてくれた高木君は、もしかしたら運命かもしれない!
……なんて、柄にもなく運命と思い込んだ私は緊張のあまり、かしこまった言葉遣いになる。
「あはは!同い年なんだからかしこまらないで?気軽に話してよ」
「うん!ありがとう」
しかし緊張してテンパる私に引くことなく、優しく笑ってくれる高木くん。
見た目も爽やかな感じで普通に格好良いし、それに良い人そう……。
そう思いながら、私は合コンが終わるまで高木君とずっと他愛ない話をして楽しんでいた。