学校について教室に入っても
私が一言も喋ることはない。


私には友達っていうのがいない。


小学校も中学校も高校、出来たことがない。




特に自分から作ろうとしなかったから、かな。


先生に質問された時くらいしか声を発さなかった。



それでも特にイジメに遭うこともなく、
みんな私の存在なんて忘れているようだった。



一日の終わりを告げるチャイムがなれば
春紀が私の席までやってくる。


あの無表情の顔で。





「帰ろうか。」




「…うん。」