あまりにも酷かったから。

手首も洋服も真っ赤に染まって、
鉄の臭い嫌な臭いが漂っていた。



それでもまだ生きてる感じがした。


だから必死で呼んだ。


お姉ちゃん…、

お姉ちゃん、お願いだから…、

目を覚まして。

って…。



冷たく固くなったお姉ちゃんが目を覚ますことはなかった。