事実なんて、現実なんて、嫌だ。 こんな世界にあたしだけ。 もうお姉ちゃんはいないんだ。 結局あたしは何を考えても何を思っても 恐怖と悲しみに繋がるんだ。 あたしの心は完全に壊れてしまったようだった。 テーブルに置いたままのピンクのレターセットが 悲しいくらいに輝いて見えた。 私は腰を下ろしてペンをとった。 ただ無心に思い出した過去を手紙に書き、自分の心情を綴った。