あたしはここに居て、怖いことなんて何も無い。




「ほら、もう平気でしょ。」



顔を上げたら自然と目が合った。




いつもの無表情で無愛想な顔はそこにはなく

どこか懐かしい、
優しい顔がそこにあった。




何でだろう?




なんでこんな悲しい気持ちになるんだろう。





涙があふれ出た。

「どうして泣くの?」



「…わ、…からない…、」






春紀の顔見たら涙が止まらなかった。

懐かしいその顔。