11月29日。午後4時。 今日も終わった。 家から学校まで20分くらい。 私はこの通学路が好きだった。 春になれば桜並木を通って、 夏になれば青々しい木に囲まれて一本道を通る。 秋は紅葉までにはならないけど オレンジ、黄、茶の葉が散った中を歩き、 冬はすべて散ってそれがまたキレイだった。 そしてここを歩く時は私は一人じゃなかった。 必ず隣には春紀がいたから。 だから好きだったのかもしれない。