「…いない、けど」
「なんで友達作らないの?」
「…できないの」
「今まで一度も出来たことなかったの?」
「…なかった。」
「俺たちあんまり話した事なかったよね。」
「…そうだね。」
「話てみたいと思わなかったの?」
「……よく、分からない。」
一方的に話しかけられていた。
こんなに春紀から話しかけてくるのって初めてかもしれない。
今まで一度もなかった。
なんで今日はこんなに話しかけてくるの?
いつも同じクラスにいるのに
私に友達がいないの知らなかったのかな
私の事なんか見てなかったのかな
「今、何を考えてるの?」
そう聞かれても上手く答えられなかった。
言葉は頭に浮かんでくるのにそれを発せられなかった。
「……ごめんなさい。」
私はなぜか謝った。