頷きながらも、違和感を覚えた。
あまり、聞いて欲しくないような言い方。
そして、何かを考えている。
なぜだろう。
そんな態度をとられると、ものすごく不安になる。
───亜季の笑顔を見ると、少しだけ後悔してしまう。
本当に、これで良かったのだろうかと。
だけど、アタシも“彼”も覚悟を決めたから。
亜季の幸せを願っていることに変わりはないのだから。───
「由佳理？どうしたの？」
考え込んでいるように見えた由佳理に言う。
「えっ？あ、なんでもないよー」
笑顔で首を振って、またそんなことを言う。
何も話してくれない由佳理に、不安は募る。
