「懐かしいでしょ?昔よくここで遊んだよね!」




「うん・・・懐かしい・・・」



早乙女さんの横顔を見て、俺は腕時計へ目をやった。



「あ!もう始まっちゃう!こっち!!」



俺が走り出したのを見て、早乙女さんも走ろうとした



その瞬間、ゴテッ!と少し鈍い音がした。



振り向くと早乙女さんが転んでいた。




「あぁ!早乙女さん!!」



俺は近づいて手を差し伸べた。



しかし、早乙女さんは俺の差し出した手をジッと眺めていた。



「早乙女さん・・・?」



「なんか・・・デジャブ・・・?というよりも・・・懐かしい・・・」



俺はハッと思い出した。



そうだ・・・懐かしい・・・でも・・・早乙女さんはもう・・・



”俺の手なんて・・・”



俺はそう思い差し伸べた手を戻そうとしたが