残酷で慈悲深い神様。

なんで、翔をつれてっちゃったの。

翔が死んだ日。

私は信じられなくて、走った。

翔はいる!

生きてる!

きっと、どこかで待っているんだ。

そして、見つかるとこう言うの。

「あーあ。見つかっちゃった。」

そんな馬鹿な想像。

したって意味無いのに。

私はボロボロと泣きながら眠った。







―・・・・・・わ。

 零羽―――・・・・・・。

暖かい、夢を見た。

そこには翔がいて。

ふわふわとした、まるで実感の無い場所に私はいた。

翔―――・・・・・・。

私は翔を呼んだ。

翔は、振り返ると私を抱きしめた。

そして、

"ごめんね" "愛してる"

それだけを言って、私から離れた。

―やだよ・・・・・・!

翔行かないで・・・・・・!―

私は言うと、翔は寂しそうに言った。

"ごめんね"

そして、手を振って消えてった。

さらさらと、砂のように。

そこで、夢は醒めた。

目を開けてから気づいた。

―翔は・・・・・・



  死んじゃったんだ―