「ハハハ…陽菜ちゃん、涼もカッコイイじゃない」
「そうかな」
「陽菜ちゃんはいつもお兄ちゃんといるから当たり前だもんね」
「パパの方がカッコイイよ」
そんなの分かってるさ。
「フフフ…おじ様カッコイイもんね」
先輩も親父のファンかよ。
「おじ様優しいし」
「先輩、優しくない優しくない。優しいのはお袋にだけ」
「ハハハ…藤倉君ったら」
あっ!
ついムキになってしまった。
何で俺、先輩に恥ずかしいとこばかり見せてるんだよ。
RuRuRu
陽菜の携帯が
「はい…うん、今お昼御飯食べてるの。うん…はい、分かりました」
携帯を切り
「お袋か?」
「ううん、慎吾おじさん」
「パパ?」
「うん。愛ちゃんをこれから迎えに来るって」
「え~もう帰るの?もうちょっと陽菜ちゃんや凛ちゃんと遊びたいのに」
愛が膨れる。
膨れるのは…高藤の家系か。
「愛ちゃん、また今度遊ぼうね」
「ホント?ホントに遊んでくれる?」
「うん」
「じゃあ指切りして」
「フフフ…はい」
小指を出して指切りしてる。
ドキッ!
まただ。