「待たせちゃってごめんね」

「ううん」

陽菜と愛が先輩を両側から挟んでる。

悠が俺をつついて

あっ!

仕方ねえな。

「先輩、コイツは俺の友達の」

「尾崎悠真君。こんにちは。水島凜です」

「あ、お、尾崎悠真です。先輩…俺のこと」

「知ってるわよ。り、藤倉君との二遊間コンビとして有名だし、女の子に人気あるのでも有名よ、2人ともに」

先輩が悪戯っぽく

悠は照れてるのか赤くなって…

コイツが照れるなんて珍しい。

いや、それより先輩…

俺のことを藤倉君って…

悠がいるからか?

――



周りにいた女子達が俺達を見ながら通り過ぎて行く。

「凛ちゃん、お兄ちゃん達、早く行こうよ。お腹空いた」

「愛も」

「あ、ごめんね。じゃあ行こうか、お2人さん」

「は、はい」

先輩に着いて球場を後に。