「おい、恭弥、飲みすぎだ!おい!」
「うるせーな、、、」
あの日から数日、仕事に明け暮れ一段落ついた頃、久しぶりに理久と飲みに行くことになった。
「まだ遅くねーんじゃねえの。」
「は?バカだろ、もう結婚すんだぞ。無理だろ、、、そんなん」
酒豪と呼べるほどではないが、強いほうで、それなりに飲んでもほろ酔いにしかならない。
お酒で忘れることもできず、帰路につく。
「気を付けろよ。、、なあ恭弥、一度くらい自分中心になれよ。」
「、、はは、ありがとな」
母子家庭だったためか、自分中心に考えたことがなかった。
「自分中心ねえ、、、、奪えってか???無理だろ、、」
一人歩く川沿いの道に乾いた笑いが響く