《ルミは今日、佐伯先輩とお泊まりです。親には梨織のうちに泊まるって言ってあるから、よろしくね》
そのメールが来た日、ルミは佐伯先輩のうちへ泊まったけど、拒否してしまったそうだ。
拓巳との初体験が痛すぎて、それが怖くて。
「だから、佐伯先輩の一番は大学生の女でルミは二番。ヤれないから、おまえは二番な、って」
「ひどい!! 私、佐伯先輩に文句言ってくる。それと、拓巳にも」
「ううん、もういいんだ。別れてスッキリした」
私は、その行為を自分がされたかのように下腹部が痛くなり、肋骨が折れて肺に刺さりそうなほど、胸が苦しくなった。
だから、ルミを思いきり抱き締めた。
泣き出したルミの背中を擦った。
ルミがこんなに泣いているのに空は晴れ渡っていた。