翌朝、私はケータイの無機質なアラームで目を覚ました。 昨日の夜、この部屋でなにがあったかって、なにもなかった。 ただ英語のプリントをやってそれで終わり。 でも私は、そういうのに期待している訳じゃない。っていうか怖い。 恐怖感だけがいつも頭の中にあった。 誰にも知られちゃいけない。 ああ、でも「おやすみ」が言えたんだ。昨日は、ちゃんとね。 それだけで私の気持ちは満たされていた。