帰りは天野くんが駅まで送ってくれた。
「うちの母さん、あれマジだから。本当に誘うと思う。嫌だったら拒否してくれていいからさ」
「嫌じゃないよ。っていうか嬉しい。そーだ、蒼太くんのお父さんとも仲良くならなくちゃね」
「おい、おい」
突っ込みを入れてくる天野くんがかわいかった。
「それとさ、ねえちゃん、来月、子供生まれんだ」
「えー、おめでとう!!」
「だから、来月、またアメリカに行くと思う。もし、母さんが連れて行かなくても、俺が梨織を連れて行くから」
「ほんとにっ!?」
「ああ。だから、親父とねえちゃんと仲良くなるのはその時な」
すごく嬉しくて。にこにこ、にやにやしてしまった。
赤ちゃんのためになにか作っていこう。
私のイメージがふわーっと膨らんだ。