琴葉の機嫌が悪いと困るので西野くんに声をかけた。
「なんで琴葉を怒らせるようなこというんですか」
西野くんが頭にはてなマークを浮かべていたからイラっときた。コイツ、シラをきるつもりか…!
琴葉からさっき聞いた話を西野くんに聞いて聴かせると
「えっ?えっ?えっ?なんでそんな風になってんの?」
「は?」
「俺そんなこと言ってないって」
「じゃあなんで琴葉はあんなにおこってるんですか」
「あ、もしかして俺が『そんなに悪くないよ、平均より高いんだし。ほら、よく言うじゃん?女子は文系科目が得意。男子は理数系科目が得意って。次頑張ればいいよ』っ的なこと言ったやつ?」
ごめんなさい、西野くん。
琴葉の言ったことを鵜呑みにしたあたしが馬鹿でした。
琴葉はちょっと捻くれているというか、ネガティブなところがあって、素直に言葉を受け取れないときがある。
恐るべし…!ネガティブフィルター
西野くんに謝っていると、ちょうどチャイムが鳴って先生が入ってきたので席に着く。