「凛ちゃ〜ん。大好き。」

「あたしも大好き。」

これがあたし達の挨拶だった。

あたしは昔から照れ屋と言うか、
人前で好きとか言えなかった。
学と付き合う様になり、
毎日好きと言われ、
あたしもそれに答えれる様になった。

「好きって言ってくんなきゃ
俺には伝わらない。
毎日たくさん好きって言って!
言われないと不安になる。」

なかなか好きと言わないあたしに、
学が言った言葉。

不安になるって言われたあたしは、
それから毎日好きと言った。

いつも手を繋ぎ、
どこへ行くのも一緒だった。

「凛ちゃん浮気したら殺すよ?」

そう言われ愛されてると勘違いしてた。

「あたしは浮気されても、
帰ってきてくれたら許してあげる!」

浮気なんてしないと思ってたから、
あたしが言ったこの言葉。
後々、苦しめられる事になるとはね。

男の好きってなんですか?
あたしは、好きを信じてた。
挨拶の様に言ってたけど、
好きはあたしだけの特別でした。