「頑張っておいで!」

バカだ最低だいわれるかと思ったら、
意外にも背中を押してくれた。

廉からは、すぐに返信がきた。


好きな時間に家においで


絵文字も何もないメール。
あたしの気持ちがわかったんだよね?
ごめんね。そう思い携帯を閉じる。

「凛ちゃんこのまま行く?
送って行こうか?
言い終わるまで待っててあげようか?」

「この顔じゃ無理でしょ!
家に帰ってから自分で行くから大丈夫。
帰りも自分で帰るから大丈夫!
優くんは家に帰って寝なよ〜。」

そう言うと、
少し悲しそうな顔をした気がした。

優くんの優しさが、
この時はまだわからなかった。

あたしは自分の事しか、
考えてなかったからね。

そして、そのまま家に送ってもらい、
ありがとだけ伝えて車を降りたんだ。
あなたが何か言いかけたのにも気付かず、
あたしは振り向くこともなく、
部屋に入った。