「凛ちゃんすごい寝たね!」

携帯をボーっと見ていたあたしは、
我に返って優くんの方を見る。

「本当にごめん。優くん寝た?
あたし寝顔大丈夫だった?」

「寝顔は可愛かったよ〜。
俺もすげぇ寝たから!
今から飲みに行ける位だよ!」

寝起きに優くんの言葉は、
ちょっと恥ずかしい。

黙っていると、

「凛ちゃん寝辛そうだったから、
ここに来てから倒してあげたんだけど、
その時、、、。」


「何?何かした?あたし。」


焦るあたしを笑いながら見ている。

「俺がシート倒そうと近付いたら
ギュってされて、
凛ちゃん?って言ってギュって仕返したら
キライって言われた〜。」

「ヤダ〜何それ!
全く覚えてない。
あたし痴女なのか?ごめんね。」

恥ずかしくなり早口で言いうつむく。

「寝呆けてたんだろーけど、
キライってなくね?ショック!」

え?そっち?
ギュってしたのはいーのかい!
あ、そうかあたしは女じゃないか。

好きな女以外、女じゃないんだもんね。

「あはは!
相当イヤだったのかなあたし。」

笑いながら優くんを見ると、
バーカと声に出さずに言った。