「じゃあトイレ行ってくる〜。」

「俺も行ってくる!」

結衣と剛くんが2人でトイレに向かう。


「凛ちゃん無理してるよね?
俺の事、嫌だよね?
それなのにいーの?本当に行くよ?」

「あたしの事は気にしないでください。
あの2人が楽しそうだったから。
あたしはいつも、
結衣に助けてもらってばかりだから。
たまには結衣の役にたちたいだけなので。
そっちこそ、気分悪くないですか?」

「気分かなり悪いよ。
なんで2人の前だと普通なのに、
俺と2人きりになると敬語なわけ?

嫌なら嫌って言えよ。
楽しくないのに笑うなよ!」



「大人気なくて、感じ悪くてすいません。
どんな態度とったらいいのか、
わからなくなっちゃって。
嫌ならとっくに帰ってる。
嫌な思いさせてごめんね、優くん。」


「は、初めて名前呼んでくれた!
俺の方こそごめん。ガキだな俺。
凛ちゃん、、、。」

「お待たせ〜!
会計してきたから行くぞ〜!」

元気な剛くんの声に、
優くんの声は消され、
何を言ったのかわからなかった。

「お金いくら〜?」

「凛ちゃんに嫌な思いさせたし、
久しぶりの再会だし、
俺が奢るからきにしな〜い。」

「や、でもあたし平気だし。」

「嫌な思いさせたの俺だし俺が払うから。
剛いくら〜?」

そう言い2人で出口に向かっていった。

いや、奢られても困る。
あたし場を和ませなきゃと思い、
大人な対応と思い、
優くんって呼んでみただけなのに。
なのになんで嬉しそうな顔したの?

謝ったけどそれも本心じゃない。

なのに、信じたんだよね?
あたしの薄っぺらい言葉を。
ごめんなさい。でもあなたの事嫌いです。