「凛ちゃん久しぶり〜!
5年ぶり位?変わらず可愛いね〜!」

「剛くんも変わらないね。
その社交辞令久しぶり〜。
変わらずイケメンだね〜。」

高校生の頃、
なぜかよくお互いを褒めあっていた。

結衣があたしと剛くんを交互に見ている。

「なんか懐かしいね〜。」

そうボソっと呟く。

あの頃、
毎日が楽しくて、
剛くんと結衣は本当に仲良しだった。

結衣たちが別れたのは、
進学してからだった。
お互い離れて、すれ違う毎日。
会わない時間が増え、最終的には、
剛くんに好きな人が出来たからだった。

あの時結衣は、
悲しくて傷付いてるのに泣く事もなく、
取り乱しもせずに別れてきた。

その後、
あたしの家に来て大泣きしたよね。
子供の様に泣く結衣にあたしは驚いた。ただ一緒に泣いて、
抱きしめてあげる事しか出来なかった。

あれから4年も経ったんだね。