そう泣きながら、
優の連絡先を消した。

もう二度と押せない優の名前を、
携帯に残しておく事が出来ない。

今だって、
声が聞きたくて、
抱きしめて欲しくて、
理性をあと少し無くしてたら、
押していたに違いない。

何かを期待したり、
弱って寂しくなったり、
優に会いたくて我慢出来なくなった時、
きっとあたしは、押してしまう。

そしてまた落ちていく。

二度と押せないなら、
いっそなくなってしまった方がいい。

もう二度と声さえ聞けないんだから。