まず、封筒を開けてみる。
中には、紙と鍵が入っていた。
優だと思い、紙を広げてみる。
【凛へ。
荷物受け取りました。
俺はまだ、
凛の荷物を纏める事が出来ません。
もう少し、時間を下さい。
ごめんね。
何度謝ったって許されないけど、
この手紙が終わるまで、謝らせて下さい。思いを伝えさせて下さい。
俺は凛がいるだけで幸せだった。
凛さえいれば、他に何もいらなかった。
これは、本当だった。
過去形なのが、悲しいけど。
俺が悪いんだけど、悲しすぎる。
泣いても泣いても涙は溢れる。
もう凛の事を思わないと約束したけど、
俺はそれを守る事が出来ません。
離れていても、
嫌われても、
忘れられても、
一生会えなくても、
俺はこれからも、凛が大好きだよ。
人として最低でもかまわない。
この思いだけは、変わらない。
凛以外を愛せない。この先もずっと。
泣かずに俺を突き放そうと、
必死に堪えてる凛を、
もっと強く、強く抱きしめたかった。
俺の涙を拭く凛の手が震えていたのに、
俺は離れてしまった。
離れたくないのに。抱きしめたいのに。
最低な事を書いているのはわかってる。
けど、俺は凛しかいない。
凛以外愛せない。
なんて書いても、
現実を受け入れていくしかないんだよね。
凛?
こんな形で、終わりを迎えた事、
本当に情けない。
変わらない思いがあると、
何度も言ったのは俺なのに。
言っても行動が伴わないと、
それは嘘になってしまう。
嘘をついて、傷付けて、
悲しませて、たくさん泣かせてしまって、本当にごめん。
書けば書くほど言い訳になるね。
本当にごめんなさい。
凛、愛してるよ。永遠に。】